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2023/01/16 06:17

椅子の特長と作図

今回はカールハンセン&サン ジャパンから資料をいただきました。
商品写真とカタログに掲載されている図の元図です。
実物を見たことがないので、資料をもとにミニチュアを作るための三面図、部品図を作図します。
ここで、シリーズのアイテムを把握し、理解していきます。
わからないところがあると、デザインしたEOOSの気持ちになり、あるいは製造図面を担当したであろうカールハンセン&サンの開発部スタッフの気持ちになり、彼らは何をどうしたかったのかを考えて作図します。

座面は広く、角度がなく水平、背クッションを置かなければデイベッドになりそうな、欧米のソファによく見るタイプです。
そして様々なレイアウトと使い方が、多彩でありながら必要最小限のラインナップで実現可能になっています。
脚部フレームと背座クッションは裏面からおそらくボルトで固定されているため、右肘、左肘といった左右を完成後に変更することが可能であると考えられます。他にも右仕様、左仕様をなくすために各部に様々な工夫がなされていることがわかります。実によく考えられています。

外見的には脚部フレームが座クッションより内側に入り込んでおり、軽快感を出すとともに外側に配置した脚を長く見せるデザインです。

その脚も、強度を持たせるため脚上の木口面が座クッションやトレーの下面と接合しています。ここは必ずダボが入っているはずです。

ソファの裏面はわかりませんでした。しかし、2021年12月に見た「カールハンセン&サン オープンハウス」の動画が参考になりました。Knud Erik Hansen社長と対談する開発チーフのMadsさんが sofaの前後の脚をつなぐ成型合板の部材、それと左右をつなぐ部材との接合部分を紹介していました。これを見ていたので、裏面の構造も把握できました。

また、実物はかなりの強度と耐久性があり、座クッションの底付き感をなくすためにも、様々な工夫があるようですが、ミニチュア製作に関してそこは考えないことにします。

ミニチュア製作用の図面が完成しました。

<その3に続きます>